東京大学合格実績の読み方 5つのポイント(あくまで個人の見解編)
本日3月10日は東大の合格発表の日です。
すでに、インターネット上では、東大の合格者数ランキングなるものが、
速報で伝えられ、さながら選挙速報のような盛り上がりです。
さて、中学受験や高校受験をする皆さんにも、
私立中高や公立高校の東大合格実績は、志望校選びのポイントのひとつになるのではないでしょうか。
そこで、今日はあくまで私の見解として、
東大合格者ランキングの見方をお伝えしたいと思います。
ポイント1:上位校の増えた減ったはあまり関係ない。
東大ランキングの増えた減ったの変動ですが、そこまで気にすることは無いと思います。
なぜなら、東大の実績は、各校の浪人が多い年、少ない年で、受験した人数が増減することもありますし、
たまたま今回の学年がすごく良かったり、その逆もあるからです。
比較するのであれば過去5年分くらいの比較をしてみてはいかがでしょうか。
ただし、過去5年と言うとなかなか資料がないものです。
過去のサンデー毎日東大号を5冊持っていれば良いのですが、
そんなマニアックな人はいませんね。
塾の先生であれば、情報を持っているかもしれません。
大学通信さんのホームページに、ランク10位までは52年分掲載されています。
https://www.univpress.co.jp/wp-content/uploads/todai-ranking2017.pdf
これを見ると、長い歴史の中では、学校名の入れ替えはありますが、
それを抜かせば、ほとんど変化はありません。
ですから、昨年との増減だけを見て、過剰反応するのは極めてナンセンスです。
せめて、3年分くらい追ってみてはどうでしょうか。
3年分なら、来週に発売されるサンデー毎日や週刊朝日に載ると思います(多分)。
ポイント2:東大合格上位校より、下位校の方が面白い。
私が注目するのは東大合格実績上位校より、下位校です。
特に、合格者2~5人の間で、「え!ここが!」と言う学校は、
今後、(大学受験教育という意味で)上向きに変化する可能性が高いからです。
ここについても、単年ではなく、数年単位で追うことが出来ればより良いです。
東大1名だけだと、その子の力によるかな・・・と、まだ判断ができません。
ポイント3:東大合格のノウハウがあるのは、東大2名以上合格を複数年成し遂げている学校。
かなり、割り切った言い方ですが、東大合格者2名以上であれば、
東大合格のノウハウがある学校だと思います。
特に複数年東大に出しているのであれば、学校にもノウハウが蓄積されて、先生方も指導の仕方に自信を持っているのではと思います。
(私も「思います」としか言えませんから、あとは実際に学校に足を運んでみて、先生にそのあたりの見解を聞いてみてはいかがでしょうか)
ですから、何も全員が全員、御三家(開成、麻布、武蔵、桜蔭、雙葉、女子学院)でなくて良いと思います。
確かに、東大の合格者数が多い学校には、東大に行く雰囲気があります。
部活の先輩やOBなど、東大に行ったロールモデルもゴロゴロいるでしょう。
(ちなみに、御三家では予備校チックな東大向けの勉強はやっていません。そのことはまたどこかで書きたいと思います)
ただ、そうでない学校でも、当然東大に行く子はいるわけです。
東大実績2名くらいの学校でも、生徒に応えてくれる先生はいると思います。
ポイント4:合格者数よりも合格率。
例えば、開成の昨年の卒業者数は398人。麻布299人。武蔵169人です。
男子御三家だけでも卒業生数はこんなに違います。
そこで東大合格者(現役)÷卒業生数という風に率にした方が、よりわかりやすいと思います。
ポイント5:とはいえ、東大の数だけが学校じゃない!
と、ここまでかなり大雑把に色々なことを述べましたが、
私は東大の数よりも、まずはその学校が合うか合わないかだと思います。
東大の数ばかりに目を奪われず、広い視野での学校選びをして下さい。